来店不要で補聴器の調整を受けられる遠隔サポートとは

遠隔調整
千葉 星雄

【監修】千葉 星雄

にじいろ補聴器 店長
言語聴覚士・認定補聴器技能者

これまで、補聴器の音質調整のためには本人がお店に出向く必要がありました。
しかし、来店しなくてもスマートフォンを使用して遠隔調整を受けられるリモートサポートサービスが登場しています。
仕事が忙しくてなかなか来店できない、体が不自由で頻繁にお店に通うのが難しい、といった方々におすすめのサービスです。
※補聴効果を確認できる納品までの間は原則来店をお願いしております。

この記事では、その遠隔調整サポートでできることや注意点を解説していきます。

遠隔調整サポートでできること

器種・メーカーによって遠隔サポートのスタイルは「リアルタイム型」「リクエスト型」に分けられます。

リアルタイム型の場合

あらかじめお店のスタッフと時間を決めてアポイントメントを取った上で、アプリを介し、テレビ電話のようにお互いの顔を見ながら遠隔で調整サポートを受けられます。

スタッフとの時間調整が必要ではありますが、リアルタイムで音の変化を確認しながら要望を伝えることもできるので、店頭で調整をする場合と近い感覚でサポートを受けられます。

「ワイデックスリモートケア」紹介動画

リクエスト型の場合

お店や家の中では問題なかったけど、外出時や特定の場面で気になることがある。これまでは次にお店に行くまでにその内容を覚えておいてスタッフに伝える必要がありましたが、遠隔サポートを利用することで、その場で気になったことをお店に報告。調整を依頼することが可能です。

「音が小さすぎる」「キンキンする」などの項目から選択するだけでなく、コメント欄に自由記入してお店に送信することも可能。

リクエスト内容を確認したお店のスタッフが調整データを作成してユーザーに返信します。

調整リクエストに対し、お店から返ってきた調整データをアプリを通して補聴器にインストールします。これによりお店に行かずとも、新しい調整内容で補聴器を使うことが可能となります。

しばらく新しい設定で使用してみて、その使用感をお店に報告することもできるので、さらなる調整が必要な場合にもスムーズにやりとりが可能となっています。

「リサウンド遠隔サポート」紹介動画

遠隔調整サポートの注意点

聴力に変化があるときや補聴器自体に異常がある場合は利用不可

聴力が変化したので調整を依頼したいという場合は、お店でしっかり聴力を測りなおして基準となる設定を作り直さなければいけませんので、来店が必要になります。
また、補聴器が故障して音が弱っている場合、まずは補聴器の修理をしなければならないため来店が必要です。

あくまで遠隔調整サポートでは、音質の微調整を行うものだと考えてください。

対応する補聴器と対応するスマートフォンが必要

現在販売されている全ての器種が遠隔調整サポートに対応しているわけではありません。
遠隔調整サポートを希望される場合は、必ず購入前に補聴器とお手持ちのスマートフォンが対応しているかを確認してください。

特にAndroid端末をご利用の方は、実際にアプリをダウンロードして使うことができるか、事前確認をおすすめします。

また、器種によってはスマートフォン以外に専用の機器が必要となる場合もあります。

店舗での初期設定が必要な場合も

現在対象器種をお使いの方でも、器種によってはセットアップのために一度は来店をしてセットアップをしなければならない場合もあります。

お店のスタッフに相談して、必要に応じてセットアップのために来店をするようにしましょう。

「にじいろ補聴器」における遠隔調整サポート対応補聴器(2020年9月現在)

オーティコン(リアルタイム型)

  • Opn S・Ruby
  • Opn・Siya ※ワイヤレス対応モデルのみ
  • Opn Play・Xceed・Xceed Play

ワイデックス(リアルタイム型)※別売の専用機器(20,000円+税)が必要

  • MOMENT
  • EVOKE ※CIC-Mを除く
  • BEYOND
  • UNIQUE ※CIC-Mを除く
  • ENJOY
  • DREAM ※CIC-Mを除く
  • DAILY

フォナック(リアルタイム型)

リサウンド(リアルタイム型・リクエスト型)

  • ワン / ワン マリー(9,7,5,4)
  • リンクス クアトロ(9,7,5) ※ワイヤレス対応モデルのみ
  • リンクス 3D(9,7,5) ※ワイヤレス対応モデルのみ
  • エンツォ クアトロ(9,7,5)
  • エンツォ 3D(9,7,5)

スターキー(リアルタイム型・リクエスト型)

シグニア※簡易的な調整のみ

  • シグニア補聴器 ※Fun及びbinax世代以前の補聴器を除く

まとめ

補聴器の調整をしてもらうために、都度お店へ通うのが大変な方には、来店せずに調整依頼をすることのできる遠隔調整サポートを利用するのがおすすめです。

また、スマートフォンと補聴器を連動させることで他にも様々な機能を使えるようになるので、スマートフォンを利用中の方はこういった器種も検討してみても良いかもしれません。

(本記事は、言語聴覚士が作成・監修しています。)

この記事を監修した人

千葉 星雄

にじいろ補聴器 店長
言語聴覚士・認定補聴器技能者

千葉 星雄(ちば としお)

北海道出身・北海道大学 工学部 卒業
茅ヶ崎リハビリテーション専門学校 言語聴覚学科 卒業
言語聴覚士免許取得後、補聴器専門店と補聴器メーカーでの勤務を経てにじいろ補聴器を開業。